真珠腫の手術について

耳鼻咽頭

耳鼻咽喉科部長 中川 千尋

当院では耳の手術(鼓室形成術)を毎週行っています。耳の手術の症例数が多い病院は数少ないので、横浜・鎌倉・藤沢・茅ヶ崎・平塚・横須賀・三浦など広範囲から手術の依頼を受けております。

「真珠腫性中耳炎」という耳の病気をご存知でしょうか。初耳の方も多いと思います。当院耳手術の9割はこの病気です。真珠のように白くきれいに見えるのですが、中耳の骨を徐々に溶かして悪さをします。

薬では治らないので、ある程度進行したら手術が必要となります。進行を放置すると、難聴・血膿の耳だれ・めまい・顔面マヒ・脳膜炎にまで至ることもあります。頻度は25000人に1人、男女差はなく、全年齢層で発症します。通常は片耳ですが、両耳発症率は5%になります。真珠腫は癌ではないので転移はしませんが、同じ場所から何度も再発します(再発率は成人12.5%、小児30%)。難聴で鼻すすりぐせのある方、中耳炎をくり返して聞こえが悪くなってきた方、血膿の耳だれが止まらない方は要注意です。ご近所の耳鼻咽喉科受診をお勧めいたします。

真珠腫手術の入院日数は当院では7~9日間です。入院翌日に手術となり、全身麻酔ですから痛くありません。午前9時から午後2時過ぎまで手術室にいます。また麻酔が覚めても、痛みは少しのみです。入院中は耳に包帯を巻いています。そして退院日に抜糸をします。看護師・手術室のスタッフ共々、この病気の看護に習熟しておりますので、安心して入院生活をすごすことができます。外国出身の方やエホバの証人の方の手術もしていますのでご安心ください。

真珠腫が進行しているときは、手術を計画的に2回に分けて行います(段階手術)。1回目は真珠腫の清掃のみ行い、1年後の2回目手術で聞こえの改善を図ります。

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