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病院のお話・健康コラム

乳がんについて2(マンモグラフィーについて)

乳腺甲状腺外科

乳腺・甲状腺外科部長 俵矢 香苗

マンモグラフィーってどんな検査?

●マンモグラフィーをどのように撮影するかご存知ですか?
乳房を圧迫板で薄くぴんとのばして「耐えられる最大限の圧迫」を加えて撮影します。できるだけ薄くのばすことで少ない被曝量でよい画像を撮影することができます。「苦痛が少なく」かつ「画質のよい写真を撮影」することは撮影技師の腕の見せ所です。標準的撮影方法としては、(1)斜めに乳房を圧迫する内外斜方向(MLO)撮影と、(2)水平に圧迫する頭尾方向(CC)撮影があります。

(1)MLO 撮影 (内外斜方向撮影)  【図1】
MLO撮影は一方向で乳腺組織全体を最も広く描出できる撮影方法です。特に乳腺組織量が多い、乳房の上外側の深部組織がよく描出されます。一枚の画面で乳腺組織全体を映し出せるので、横浜市も含め多くの自治体による対策型検診では50歳以上の女性にはMLO一方向撮影で検診が行われています。

(2)CC撮影(頭尾方向撮影)  【図2】
CC撮影はMLO撮影が苦手な、内側の組織を映し出すことができます。40歳代の検診や、精密検査ではMLO撮影と合わせてCC撮影も行われます。

●マンモグラフィにも写りにくい部分があります
【図3】のように、圧迫板でピンクに示した乳腺をつぶして撮影すると、胸壁に近い矢印部分の乳腺は欠像(ブラインドエリア)になってしまいます。MLO撮影では乳房内側、特に鎖骨頭に近い部分が欠けてしまいがちです。この部分はCCにもうつりにくく、がんがマンモにうつらないことがあります。

【図4】が実際の検診のマンモグラフィーです。腫瘍の端がかろうじてマンモグラフィに映し出されたため、検診で「要精密検査判定」となりました。精密検査を受けて早期乳がんと診断されて手術をしました。この腫瘍はのように乳房の内側にありました。この部分にがんができることはそれほど多いわけではないですが、マンモにうつりにくいことがあるので要注意です。

乳房の内側はマンモにはうつりにくいことがありますが、乳房組織や脂肪組織が薄く、腫瘤ができると触知しやすい部位でもあるのです。自己触診の際には、この辺も含めて触ってみましょう。

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