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病院のお話・健康コラム

大腸癌と腹腔鏡手術

消化器外科

消化器外科部長 加藤 秀明

大腸がん検診はがん検診の優等生

「大腸癌」は日本の癌死亡原因および罹患数(病気になる人数)の上位にランクされ、さらに年々増加傾向にある病気です。その治療法は様々で、内視鏡による切除、全身麻酔による手術、抗がん剤による化学療法、放射線治療などがあげられます。治療の種類や組み合わせなどどのような治療を行うかは、発生部位、進行度の癌の状態や年齢、就労、家庭環境などを総合的に判断して決定します。その際には主治医とよく相談して納得のいく治療を受けることが大切です。

手術治療の中で、腹腔鏡補助下大腸切除は日本の多くの病院で受けられる手術となってきています。元来大腸癌は大きな腹部切開が必要な手術が中心でした。腹腔鏡下手術は従来の手術を小さい創で行う事で、患者さんの創の痛みや体の負担、整容性などを軽減する利点があります。腹腔鏡下手術が普及したのは手術用器械の進化のおかげといっても過言ではありません。当院でも最新の超音波凝固切開装置や3Dモニターシステムを用いることで、より安全な手術を目指しています。

さて、実際に腹腔鏡下手術はどのように行っているのでしょうか?今回は特に手術器具について紹介いたします。腹腔鏡下手術で必要な主な器具は

①腹腔鏡(カメラ)およびモニター
②気腹装置
③トロッカー
④鉗子
⑤超音波凝固切開装置
の5種類です。

腹腔鏡下手術はお腹の中にガス(二酸化炭素)を入れて手術ができる空間を確保することから始まります。ガスを注入する器械が気腹装置です。お腹にガスを入れて膨らませたら腹腔鏡を挿入します。腹腔鏡は手術する人の目となって周りを見るための器械です。人の目の代わりとなるように高画質や3Dの映像にすることで、より正確に状況を把握することができるようになります。腹腔鏡や実際に操作する鉗子などはトロッカーと呼ばれる筒状の器械を通してお腹の操作を行います。トロッカーは腹壁(お腹の壁)を貫通させて使用します。トロッカーを使用した部位に創がつくことになります。鉗子は手術する人の手の代わりとなる器械で棒状の先端が様々な形をした器械です。超音波凝固切開装置は実際に臓器や血管、脂肪組織を切離するための器械です。超音波凝固切開装置は止血を行いながら切離することができ、より少ない出血、より安全な手術に大きな貢献をしている器械であり、日進月歩に様々な機能や性能の向上がみられています。

当院ではこれらの腹腔鏡で使用する器械の最新のものを多く導入してより安全安心な手術を心がけています。

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