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病院のお話・健康コラム

慢性腎臓病(CKD)について

腎臓内科

腎臓内科部長 押川 仁

腎臓の働き

腎臓の最も重要な役割は、血液をろ過して尿をつくり、これを体の外に排泄することです。食事や飲水などによって体にたまる余分な水分や老廃物・電解質・酸などを尿として体の外に排泄して、必要なものは再吸収して体内に留め、体内を一定の環境に維持しています。腎臓が悪くなると(腎不全)、むくんだり、食欲がなくなり、さらに進行すると呼吸が苦しくなるなどの尿毒症症状が出現し、透析療法をしなければ生命が保てない状態となってしまいます。

腎臓の検査の方法

腎臓の機能がどれくらい働いているかは、糸球体濾過量(GFR)を測ればわかります。以前は1日分の尿をためなければわかりませんでしたが、最近はふつうの血液検査でわかるようになっています。

外来でお渡しする検査結果表のeGFRの数値で腎機能がわかりますので見てみてください。eGFRの値は腎臓が正常と比べて何%ぐらい働いているかの目安になります。正常のeGFRは100程度ですが、eGFRが60未満になると (つまり腎機能が正常の60%よりも落ちると)、慢性腎臓病(CKD)と診断します。

慢性腎臓病(CKD:chronic kidney disease)とは

慢性腎臓病(CKD)とは、腎臓の機能が低下し、糸球体濾過量(eGFR)が60未満にまで低下した状態のことをいいます。この定義にあてはまるのは、日本人で成人人口の約13%, 1330万人といわれ、8人に1人が慢性腎臓病(CKD)を患っていると考えられることから、新たな国民病とも呼ばれています。慢性腎臓病(CKD)の原因の多くは、高血圧や動脈硬化、糖尿病などの生活習慣病です。慢性腎臓病(CKD)の患者さんは、進行してeGFRが10以下になると尿毒症となり透析が必要となりますので、透析の予備群といえます。それ以外にも、慢性腎臓病(CKD)があると心筋梗塞や脳卒中の発症が多くなることがわかっており、腎臓の機能を落とさない治療が重要になってきます。早めに対処することによってこれらの病気になる確率を減らせますので、検査結果をみて、eGFRが60未満の方は腎臓内科にご相談ください。

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