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病院のお話・健康コラム

変形性股関節症

整形外科

整形外科/関節再建外科・人工関節センター 山室 裕紀

変形性股関節症とは

変形性股関節症とは、主に加齢や過去の外傷、発育性股関節形成不全などにより股関節の関節軟骨がすり減って、関節の変性が進んだ病態です。近年では高齢社会となったため、特に明らかな原因となる病気に罹ったことが無くても骨粗鬆症などを背景にして股関節症を発症することもあります。股関節症の主な症状は、股関節痛と機能障害です。股関節は鼠径部(脚の付け根)にあるので、最初は立ち上がりや歩き始めに脚の付け根に痛みを感じます。
変形性関節症が進行すると、股関節痛が強くなり、場合によっては持続する痛みや夜間の痛みに悩まされることも少なくありません。また、日常生活では、靴下が履きにくい、足の爪切りがやりにくくなってきます。また長い時間立ったり歩いたりすることがつらくなり、階段や車・バスの乗り降りも手すりが必要になります。また変形に伴い下肢の長さにも差を認めることもあります。
しかしながら、一旦壊れた関節は薬剤などを用いた治療では元に戻ることはありません。そのため疼痛が強く、日常生活に支障をきたす場合は、手術治療が必要となります。手術は、股関節の変形の進行程度(初期、進行期、末期に分類されます)や年齢、性別、活動性などを考慮して、適切な手術が選択されます。
 若年の方には、関節温存手術を行いますが、中年以降の方には十分な徐痛と股関節機能温存、早期の離床と歩行訓練が可能となる人工股関節置換術による治療を主に行います。

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人工股関節全置換術 (Total Hip Arthroplasty: THA)

変形性股関節症や特発性大腿骨頭壊死症、関節リウマチ、大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折などに対しては、まず薬物療法(エコーガイド下関節注射・内服など)や運動療法を施行します。しかしながら、一旦破壊された関節は薬物療法や運動療法では元に戻ることはありません。痛みがひどく歩行が困難な場合や変形に伴い靴下を履くなどの日常生活動作に制限がある場合などは手術療法が必要となります。手術療法は、股関節の変形や年齢、性別、活動性などを考慮して、適切な方法を選択します。中年以降の方には、徐痛と股関節機能の温存、早期の離床と歩行訓練が可能となる人工股関節置換術による治療を主に行っています。
当院では、手術計画には1.三次元(3D)テンプレートシステムを用いて行っており、患者さんに最適なインプラント・設置位置を選ぶことができます。手術においても、2.ナビゲーションシステムを導入しており、術前計画をより正確に再現することが可能となります。また、3.仰臥位前方系アプローチという股関節前方より筋肉の間から股関節にたどり着く手術手技を採用しています(変形などよっては違う手術アプローチを選択することもあります)。筋肉・腱・関節包の切離を最小限にするため、術後は禁止動作を設ける必要がなく、疼痛が少なく翌日から歩行練習が可能、さらには早期社会復帰を目指しています。手術は2時間程度、皮膚切開は約10cmで、退院まで14日ほど、社会復帰(重労働を除く)までは1-2ヶ月ほどが見込まれます(患者さんの状態によって異なります)。思いやりのある、やさしい医療、そして、わかりやすい医療を目指しています。不安なことがありましたら、何なりとご相談下さい。

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