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病院のお話・健康コラム

リハビリテーションを続けるために

リハビリテーション科

リハビリテーション科部長/整形外科特任 常田 剛

リハビリテーションを続けるために


 医療保険では疾患別(脳血管疾患;180日間、運動器疾患;150日間、心大血管疾患;150日間、廃用症候群;120日間、呼吸器疾患;90日間など)にリハビリテーション(以下、リハビリ)の期限が設定されていることを、ご存知でしょうか?そのため、制度上、病院でのリハビリを長期に実施することが困難になっており、障がいが残ると後遺症など非常に困った事態に陥ります。リハビリの分野では、急性期・回復期を過ぎた期間を維持期(今は生活期といいます)としていますが、脳血管疾患を例にお話ししましょう。

 脳血管疾患で障がいが残っている場合、その殆どが麻痺症状であり、御自身だけでは解決が困難な状態にあります。放置すれば、間違いなく関節の動きが硬く(拘縮と言います)なっていきます。その結果、日常の生活活動(起き上がり・歩行等)にも影響を及ぼすため、長期に渡る継続したリハビリは、患者様の状態を維持していく役割を担うと確信しています。

 しかし前述した様に、今後も医療保険(病院)でのリハビリのみで機能・能力を維持していく事が難しくなります。

 このような時期においても、我々は何らかの形でリハビリを継続して頂ける工夫を考えていかなければなりません。その一つが自宅での自主トレです。自宅で実施して頂く機能練習には、主に残存機能を維持する目的があります。以下に一例を示します。

① 筋力維持・向上を目的とした練習

 (例)転倒防止目的:足踏み・椅子の立ち座りなど

    腕の筋力維持・向上目的:ボール投げなど

② 関節拘縮の予防・改善を目的とした練習

 (例)全身の関節運動として、棒体操・脳卒中体操などの各種体操

③ バランス能力維持・向上を目的とした練習

 (例)片脚立位(開眼・閉眼)・継ぎ足(綱渡りをイメージして)歩行・横歩きなど

→例に挙げたバランス動作は転倒の危険も多く、実施にあたっては手摺り等を使用し安全対策を十分に行って下さい

ただし、自主トレはどうしても一人で行うこととなり、経験上(自身も、他の方を見ていても)なかなか続けられることではありません。如何にして練習を継続していくのかが大切です。自主トレは、ご本人とご家族が主役になります。そのため、どうしても甘えや不安が出てしまい、目標が曖昧になります。そこで、介護保険の積極的利用をお勧めしています。介護保険でもリハビリを受けることが可能ですので、専門家による適切なアドバイスを得てご家族の理解と協力の下、安全に自主トレを行ない目標を持ってリハビリを継続してほしいと願っています。

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