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病院のお話・健康コラム

植込み型心臓ペースメーカとは?~その役割と生活の工夫~

専門チーム

臨床工学科 技士長 中川 孝太郎

植込み型心臓ペースメーカとは?~その役割と生活の工夫~

今回は「植込み型心臓ペースメーカ」についてお話しします。心臓ペースメーカは、心臓の動きを助ける小型の医療機器で、不整脈などで心臓のリズムが乱れる方の治療に用いられます。ここでは、その役割と、ペースメーカを植え込んだ後の生活のポイントをご紹介します。

植込み型心臓ペースメーカとは?

心臓ペースメーカは、電気信号を発生させることで、心臓の正常なリズムを維持する装置です。主に脈が遅くなる「徐脈性不整脈」の治療に使用され、胸部皮下に植え込まれた本体と心臓に挿入されたリード(細い電極)で構成されています。ペースメーカは、電池で動作し、定期的な検査や調整を行うことで長期間使用可能です。

植え込み後の生活について

ペースメーカを植え込んだ後も、多くの方が日常生活を普通に送ることができます。ただし、いくつかの注意点があります。

  1. 定期的な検診

ペースメーカは植え込んだ後も、電池の状態や動作状況を確認する必要があります。必ず主治医の指示に従い、定期的に検診を受けましょう。

  1. 電磁波への注意

ペースメーカは電磁波の影響を受けることがあります。強い磁場を発生する機器(MRI、一部の工業用機械など)や携帯電話を胸ポケットに入れる行為には注意が必要です。日常生活での家電製品の使用は、ほとんど問題ありませんが、詳細は主治医や担当技士にご確認ください。

  1. 運動や入浴について

軽い運動や入浴は、植込み後しばらくすれば問題ありません。ただし、激しい運動やリードに負担がかかる動作(例:肩の強い動き)は避けてください。

  1. 飛行機やセキュリティゲートの利用

飛行機への搭乗や空港のセキュリティゲートの利用も可能です。ただし、ペースメーカ手帳を携帯し、検査時には保安検査係員に提示しましょう。

安心して生活するために

ペースメーカを植え込んだ方の多くは、治療により症状が改善し、活動的な生活を取り戻しています。私たち臨床工学技士は、ペースメーカの動作チェックや調整を通じて、皆さまの健康を支えるサポートをしています。不安なことがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。

心臓ペースメーカは、医療の進歩により、ますます安全で信頼性の高い治療法になっています。正しい知識を持って、安心して日常生活を楽しんでください。

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