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詳しくは各診療科のご案内でご確認ください。 -
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面会制限中
整形外科副部長/関節再建外科・人工関節センター センター長 五十嵐 健太郎
横浜栄共済病院では整形外科領域の手術支援ロボットを2023年5月から運用開始し10月本格導入しました.
当院の関節再建外科・人工関節センターでは2023年5月から人工膝関節置換術支援ロボットの運用を開始しております.2020年4月に保険収載された手術支援ロボット「ROSA Kneeシステム」(米国ジンマー・バイオメット合同会社)になります.
この手術支援ロボットは,変形性膝関節症(国内患者数1000万人以上)の手術治療のひとつである人工膝関節置換術(国内年間手術件数約14万件)で使用されます.これまで術者の経験にゆだねられていた様々な点をロボットがアシストすることによって,低侵襲で合併症リスクの少ない手術を目指すことが可能になります.
ROSA(ロザ)とは?
2007年にフランスで開発された神経外科と整形外科領域の手術を支援するロボットです.横浜栄共済病院で今回導入した人工膝関節置換術のプログラムを組み込んだ「ROSA Kneeシステム」は,手術で重要になる靱帯や筋肉といった軟部組織のバランス調整や,人工関節の設置角度など,術者の手技をより正確にサポートする機能が複数備えられています.
ROSAの特長
✓ロボットは手術を支援してくれますが,実際の手術を行うのは医師になります.
✓ROSAは通常の手術における人間の助手に近い感覚で手術に参加するといった特徴があり,導入に際し医師と看護師からなる手術チームにすぐに溶け込みました.
✓これまで人間が気付かなかった誤差の範囲を数値として可視化しフィードバックすることで,これを修正することが可能となり,より安全・安心な手術が可能になりました.
✓術者の経験にゆだねられていた骨の角度や人工関節の設置位置などを0.5°,0.5mmといった細かさで術中に微調整ができるため,より正確な手術が可能となり患者さんの満足度向上につながります.
✓経験やイメージではなく正確な数値で示されることで,術者のストレスが軽減されます.また助手として手術に参加している若手整形外科医が手術を学ぶのを助けてくれるといった特徴があります.
✓人工関節がもとの膝関節のような自然な動きをするには正確に骨を整えて人工関節を適切な位置に置くことが重要です.しかし,インプラントの設置は,骨切り量や角度を含め術者の経験によるところが大きく,熟練度によって手術成績に差が出ることが課題でした.ROSAでは,ロボットのガイドによって正確性が担保されることで,熟練度にかかわらず良好な手術成績が期待できます.
保険適用
人工関節置換術には,部分置換と全置換があります.「ROSA Kneeシステム」では現在全置換術が保険適応となっています.
健康寿命の延伸を目指して
「ひざが痛くて動けない」.
膝関節痛は,腰痛と同様に健康寿命の延伸を妨げるロコモティブシンドロームの一つになります.変形性膝関節症の症状がある人は日本全国で1,000万人以上いるとされますが,「手術が怖い」と我慢されている人も多く,実際に手術を受けているのは年間約14万人にとどまります.熟練した医師の技術にさらにロボットの正確性・安全性というアシストを入れることで,人工関節置換術がより一般的になり,痛みから解放される人が増えることを切に願います.そのためにも当院は,誰もが安全・安心に手術を受けられるよう,ロボット支援手術を広め,健康寿命の延伸に寄与していきたいと考えます.
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