国家公務員共済組合連合会 横浜栄共済病院｜栄区唯一の救急医療機関｜地域医療を新たなステージに高める

実はありふれた病気！？"甲状腺のはなし"

そもそも"甲状腺って何？"から始まる方も多いかもしれません。甲状腺とは，みなさんの"のどぼとけ(甲状軟骨)"の下に位置する臓器で，"甲状腺ホルモン"を合成しているところです。甲状腺ホルモンは，ひと言でいうと，"体を元気に保ってくれる"ホルモンです。

甲状腺の病気の頻度は，意外に多く，特に橋本病や甲状腺腫瘍は，5-10人に１人の割合といわれています。しかし，非常にありふれた病気であるにも関わらず，甲状腺を専門として診療を行っている病院は栄区近隣にはありません。
当院では，2009年から甲状腺専門外来を 開設し，お陰様で2009年には年間1147件であった当院の甲状腺エコー件数が，2023年には2870件まで増加しました。これまで，バセドウ病や橋本病などの甲状腺ホルモンに異常を来たす病気や，甲状腺腫瘍を多く診察してきましたが，当院では内科的な治療だけなく，手術や放射線治療まで充実した甲状腺診療が可能なため，この度甲状腺センターとして新たにオープンし，チームとしてさらに一貫した診療ができるように引き続き努めていきたいと思います。 甲状腺センターは，毎日午前に外来Fブロックの代謝内分泌内科外来で運用します。甲状腺センターに受診いただいた方は，当日に甲状腺エコーを行い，血液検査も甲状腺ホルモンの値だけでなく，より詳しい血液検査の結果を当日に知ることができます。必要があれば，甲状腺細胞診検査や甲状腺シンチグラムの検査を追加します（甲状腺細胞診検査は，水・金午後のみ施行）。また，バセドウ病に対するアイソトープ治療や，甲状腺癌全摘後のアブレーション治療，バセドウ病眼症に対するステロイドパルス療法や放射線照射にも広く対応しています。
受診には，かかりつけの先生からの紹介状が必要となりますが，お気軽にご相談ください！